同窓生は今

今人生、真っ盛り ~28期(空)~

2022.12.28

「これからも楽しく」

  山田 真史(28期 航空)


 今回の寄稿依頼を受けてまず思ったのは、防大学生時代に何を考え、何をしていたのか?を想い出すことでした。入校動機はパイロットしかもヘリコプターのパイロットになりたいという漠然としたもので、入校後はいつ辞めようかと考えながら過ごした学生生活でした。勉学も交友会活動も中庸、訓練だけは真面目に取り組んでいたのを想い出します。 しかし、防大の学生生活は大変貴重な4年間となりました。頼りになる同期と知り合い、切磋琢磨しながら35年間の自衛官勤務を無事終えることができたと感謝しています。

 3年前に航空自衛官の制服を脱ぎ、現在の航空会社に職を頂いています。入社直後にコロナ禍に襲われ、航空会社は大きな危機を迎えました。それでも、中国武漢に取り残された邦人を帰国させる為のチャーター機の運航、年度末に東北地方を襲った地震の影響で鉄道が麻痺した際に上京が困難になった人々を移動させる為の臨時便の運航など、経費的に苦しい中にあっても「社会への貢献」を忘れない会社経営に接し、民間会社であっても「国家の一員」との意識の高さに感銘を受けました。好きな飛行機と天気の良い日は富士山を眺めつつ、自分の経験や知見を活かし、時には伸展させる機会を模索しながら毎日を過ごしています。

 さて、退官後に大きな出来事が起きました。今年の年初から、長女がブルーベリー農園の園主をやる事になり、2年間放置されていた農園(約3反、20a)の手入れから始めるという途方もない娘の冒険に付き合うことになりました。会社の休みに、もちろん無償です。何せ戦力は娘と妻と私の3人きり。草刈り機を扱った経験があるのは私だけという、何とも頼りない編成です。毎週末、日の出とともに(偶には寝坊することも)3人で畑に繰り出し、日没まで剪定、雑草取り、害虫駆除や防鳥ネットの補修などに汗を流しています。

 冬の枝剪定の時期には妻手製のおにぎりを冬日差しの中で頂き、春先には花を付けた樹の下で草取りをしながら、せっせと受粉をやってくれるミツバチの羽音を聴いていると日頃の喧騒を忘れさせてくれます。夏の収穫期は無事に実った果実を摘み取りに来る子供たちの歓声や笑顔に癒されます。時には、枝に居座る蜘蛛に驚く人に対して「害虫を取ってくれる有用な友達」と説明することもあります。殆ど地元の来客の方々で何度も来園する人達との近所付き合いも始まっています。自然の美しさや逞しさに触れる。農家の人達からお裾分けを頂き世間話に花を咲かせる。充実した自衛官生活を大きな達成感と共に退官し、次の目標に悩むのだろうと思っていましたが、続きがしっかりと用意されていた様です。

「人生、まだまだ楽しめる事が沢山あるじゃないか!」を実感している昨今です。

 

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