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防衛大学校同窓会長からのご挨拶

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 防衛大学校同窓会会員の皆様に一言ご挨拶申し上げます。本年4月、岩田前会長の後を受け、防衛大学校同窓会会長を拝命しました村川(第25期、海上要員、国際関係論、剣道部、神奈川県出身)です。「同窓会の役割は何よりも母校の充実・発展への寄与にある」という岩田前会長の方針を引き継がせていただくとともに、同窓会会員相互の親睦交流のため微力を尽くす所存ですので、よろしくお願い致します。

 現在、防大では久保学校長の卓越したリーダーシップの下、「中長期ビジョン」が策定され、「自衛隊のリーダーを育てる日本唯一の最高学府・世界水準の士官学校」「安全保障・防衛学の研究拠点」「国際交流の拠点」を目指し、環境の変化に対応しつつ着実に校務が運営されております。
 昨年度は開校記念祭に合わせて創立70周年記念行事が開催されました。本年3月に第67期生が卒業し、4月には第71期生が入校しました。多くのご来賓が見守る中、盛大かつ整斉と式典が挙行されました。卒業式には岸田内閣総理大臣が来校され、卒業生に対する訓示を実施されました。
 なお、第71期生から女子学生の数は約100名となります。30年前に第40期生において初めて約40名の女子学生が入校したことと比べると、隔世の感があります。
 また、卒業式では、久保学校長からのご招待をいただき、ホーム・カミング・デー(HCD)行事として第22期生が、そして入校式ではホーム・カミング・デー2(HCD2:入校から60年経過した卒業生)行事として第10期生及び第11期生が来校され、懐かしい小原台において同窓生相互の親睦交流を図るとともに、本科及び研究科学生との絆を深められました。コロナ禍も収束の兆しが見える中、同窓会としても、すばらしい伝統行事の復活と継承に尽力したいと考えております。

 次に、同窓会の現状について申し上げます。
 昨年度も一昨年度に引き続き、新型コロナ感染症拡大の影響を受け、防大における諸行事等への同窓会員の参列等は一部制限されましたが、同窓会小原台事務局の積極的な活動等により、ほぼ計画どおりに母校支援事業を実施することができました。また、同窓会会員相互のスポーツ等の親睦事業を2年ぶりに実施するとともに、3年連続で郵送処置による議決を余儀なくされてきた代議員会もWeb会議方式ながら代議員参加形式で開催することができました。

 また、防大同窓会の会員数は現在、約2万6千名(現役自衛官約1万2千名、退職者約1万4千名、留学生約450名)となっております。退官者数は現役自衛官数を超え同窓会の規模としては、より充実した活動が可能な安定期に入ったと感じております。
 一方で、昨年度の代議員会でも議論していただいたとおり、ここ数年の会費納入率の下落は会務の運営にも大きな影響を及ぼしております。昨年度までに検討してきた諸施策をもとに、卒業生に対し同窓会活動について正しい理解を得る努力を重ねるとともに、彼等の意見も参考に制度面での改善も図っていきたいと考えます。

 現在、我が国は戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に直面しており、周辺では力による一方的な現状変更の圧力が高まっております。先日の卒業式において、岸田総理は「今日のウクライナは明日の東アジアかも知れない」と強い危機感を表明されました。こうした情勢の中にあって、自衛隊内はもとより国内外においてもリーダーシップを発揮し得る高い倫理感と使命感を有した幹部自衛官の育成は、ますます強く求められていると考えます。このような観点から、同窓会役員及び事務局一同は、母校の充実・発展のため、一層の支援を推進していきたいと考えております。一方、これらは「母校のため、後輩のため」という同窓会会員の皆様の強い思いと物心両面でのご支援がなければできるものではありません。
 皆様からのより一層のご支援ご協力をお願い申し上げ、甚だ簡単ではありますが、会長就任にあたってのご挨拶とさせて頂きます。

令和5年4月吉日        
防衛大学校同窓会長 村川 豊

 【 村川 豊(むらかわ ゆたか) 略歴 】

  25期、海上要員、国際関係論専攻、剣道部

   昭和33年   神奈川県出身
   平成21年   阪神基地隊司令
   平成22年   海上自衛隊第4術科学校長
   平成23年   海上幕僚監部人事教育部長
   平成25年   補給本部長
   平成27年   海上幕僚副長
   平成28年   海上幕僚長
   平成31年   退官
   現在、株式会社NTTデータ特別参与

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