同窓生は今

第59期生に聞く(その1)

2015.09.29

航空自衛隊幹部候補生学校   
 第105期一般幹部候補生防大課程01miyagawa_photo.jpg

          宮川 啓一 

 全国の諸先輩方、同期生及び後輩の諸官におかれましては、日々の任務にご活躍のこととお喜び申し上げます。航空自衛隊幹部候補生学校第105期一般幹部候補生防大課程に入校中の防衛大学校本科第59期卒業生を代表して、宮川候補生がご挨拶を申し上げます。
 防衛大学校を卒業し、幹部候補生学校に入校し、早くもその大半が過ぎ、卒業まで残りわずかとなりました。「光陰矢のごとし」とはよく言ったもので、日々忙しくも充実した課程生活を送っていますと、時間の経過がとても早く感じられます。このように充実した日々の中で我々は、幹部自衛官として求められる資質の涵養と、初級幹部自衛官として必要な知識技能の修得のため、日々、勉学・訓練に全力で取り組んでいます。また、幹部候補生学校では、約半年という決して長くはない期間に各種教育・訓練を凝縮し実施されます。我々、航空自衛隊幹部候補生は『「自ら考え、判断し、行動する航空士官」の育成』という教育理念の下、起床から消灯まで常に自らの頭で考え、正しい判断を下し、行動するよう心掛けています。しかしながら、日々数えきれない失敗とうまくいかないことの連続であり、その都度区隊長及び基幹隊員の方々からご指導をいただき、多くのことを学び、成長することができていると実感しています。
 今回、「小原台だより」へ寄稿するにあたり、以下の2点を述べさせていただきます。1点目は、「幹部候補生学校で学び感じたこと及び部隊で勤務するにあたりその意気込み」であり、2点目は、「防衛大学校在学中の後輩諸官へのエール」です。
 まず、幹部候補生学校で学び感じたこと及び部隊で勤務するにあたりその意気込みについてです。幹部候補生学校では、幹部自衛官として求められる資質の涵養のために個人個人に様々な機会が平等に与えられます。各種訓練における学生指揮官、学生舎生活における当直学生や係学生及び各種行事の運営委員等を実際に経験することによって、指揮官及び幕僚はどうあるべきか、何をするべきか等について学ぶことができます。また、日々の課程生活の中でも常に指揮官としての目線を持って、物事を判断することが求められ、たとえ列員であっても指揮官が発揮すべきフォローを行わなければなりません。それらは、決して簡単なことではありませんが、幹部自衛官として必要な資質を涵養するために日々全力で努めています。このように日々悪戦苦闘していますが、そのような時に支えとなるのが同期であります。苦しいときに同期で支えあうからこそ、頑張れているのだと実感するとともに、同期の大切さを身を以て感じています。我々は、卒業と同時に部隊で勤務することになりますが、卒業まで全力で幹部候補生学校で学べることをひとつ残らず吸収できるよう努め、部隊で初級幹部としての任を果たせるよう一生懸命頑張りたいと考えます。
 次に、防衛大学校在学中の後輩諸官へのエールです。それぞれの学年がそれぞれの置かれた立場・状況で日々、勉学・訓練・校友会活動に邁進しているものと思います。また、将来への希望を持ちつつも、多かれ少なかれ不安も各学年持っているのではないでしょうか。しかし、陸海空それぞれのカラーはあるものの、各幹部候補生学校での教育・訓練は、初級幹部自衛官として部隊で勤務することができるようにしっかりとしたカリキュラムが組まれています。したがって、自分は本当に幹部自衛官として部隊で勤務することができるのだろうか等の不安を持つ必要はありません。大事なことは、今自らがすべきこと為すべきことに全力で取り組むということです。また、常に自らを高めるための目標をしっかりと定め、それに向かい努力するということだと思います。59期一同、後輩諸官を心から応援しています。

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