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ホーム・カミング・デー(HCD)

第20期生ホーム・カミング・デー(HCD)

2019.04.10

 第20期生ホーム・カミング・デー(以下、HCDという。)行事が、平成31年3月16日(土)及び17日(日)に行われました。
 HCDは、第6代松本三郎防衛大学校長の発案で、第1期生が平成12年3月の卒業式典に招待されたことから始まり、以降、毎年卒業後43年目にあたる期が招待されています。今回は、國分良成学校長から平成30年度卒業式典(本科第63期学生等)への招待により実施されました。
 第20期生HCD行事は、卒業式前日の3月16日(土)17時からの前夜懇親会で幕を開けました。
 当日、会場となった横須賀平安閣には、開会の1時間も前から20期生及びご家族が続々と参集し、受付では「おぅ!久しぶりだな!」という声が飛び交い、早くも熱気に包まれていました。
 前夜懇親会は、20期生144名、ご家族63名が集う中、國分学校長、辻副校長、納冨幹事、杉本防大同窓会長等のご来賓の参加を得て、司会の高田氏の開式の辞で始まりました。
 最初に、同期生の物故者27名の在りし日(卒業アルバム)の姿がスライドに投影され、「国の鎮め」が流れる中、厳粛に黙祷が行われました。続いてHCD実行委員長の片岡氏より挨拶があり、久々の再会を祝するとともに、本HCDの支援・準備にあたっていただいた担当者・スタッフへの謝辞に引き続き、学生時代の懐かしいお話が披露されました。
 次に、来賓を代表して國分学校長からは、「同期のみなさん、お帰りなさい!」と歓迎の言葉に引き続き、「皆さんと同じ年代の20期相当ですが、7年間も防衛大にいるので、皆さんよりも防大生です。卒業したら仲間に入れてください。」など、ユーモアたっぷりの挨拶に始まり、「防大生は素晴らしい。日本の宝である。明日は、卒業生の逞しい姿をしっかりと見て欲しい。」との力強いお言葉がありました。
 祝宴開始の乾杯は、20期生会長の佐藤氏が大いに盛り上がろうと発声し、会場は賑やかな雰囲気へと移っていきました。

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 (挨拶する片岡実行委員長)  (祝辞を述べる國分学校長) (乾杯の挨拶をする佐藤期生会長)

 会場は1~5大隊の大隊別で配席されていましたが、当初の配席とは関係なくいろいろなところに大小多数の人の輪ができ、懇親会は盛況のうちに進みました。

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       (歓談の様子)                (歓談の様子)
 懇親会が盛り上がる中、「プロジェクトX」と題した20期生の防大入校から始まる厳しい学生生活や訓練が撮影された写真や動画の上映が始まり、あどけなさが残る少年から逞しく成長した卒業の日まで進んだ時には会場は大きな歓声に包まれました。スライドショーは東日本大震災やソマリア沖・アデン湾における自衛隊の活動、スクランブルの紹介へと続き、その中で当時の東北方面総監君塚陸将をはじめとした20期生がとても重要な役割を果たされたことも紹介され、強く心を打たれるものでした。スライドショーは学生時代の各中隊の写真が映し出される中、逍遥歌斉唱・学生歌斉唱へと移り、学校長、来賓も含め全員が映像に引き寄せられながら大きな声で歌われました。そして、最後は関口氏の発声よる万歳三唱で前夜懇親会はお開きとなりました。

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       (懇談の様子)                (逍遥歌斉唱)

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              (関口氏の発声による万歳三唱)

 卒業式当日の17日(日)は、少し肌寒さを感じる朝を迎えましたが、雲ひとつない気持ちの良い晴天となり、8時の開門前から20期生とご家族の皆様が続々と到着してきました。そして、防衛学館に陸・海・空の要員毎に準備された控え室に、20期生131名と71名のご家族が集合し、役員から行事の全般予定の説明を受けました。

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       (正門前の様子)           (防衛学館に向かう20期生)

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       (受付の様子)            (控え室での全般予定の説明)

 8時50分には全員が顕彰碑に集合し、顕彰碑献花式が行われました。20期生は、故出口和俊氏(昭和56年9月5日殉職 1等陸尉)、故越智修三氏(昭和58年4月19日殉職 1等空尉)の2名が殉職されており、同期生の殉職者を含めた同窓生のご冥福を祈り、式は厳粛のうちに終了しました。
 顕彰碑献花式終了後は時計台横で、國分学校長、香月副校長、納冨幹事のご参加をいただき、全員で記念写真を撮影し、卒業式会場の記念講堂に向かいました。

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       (顕彰碑献花式)            (時計台横での記念撮影)

 記念講堂内には、今年も学校側の配慮をいただき、20期生HCDのために140席を準備していただきました。
 また、式場に入れない方は、防衛学館の控え室に設置されたスクリーンでの卒業式の見学となりました。記念講堂に入場できない方へのサービスとして、卒業式の開始に先立ち、9時25分から30分間、記録映画「防衛大学校―我らが日々―」が上映されました。この記録映画は、20期生が卒業した昭和51年に防衛庁により企画され、石原プロダクションによって制作されたものです。20期生が随所に登場する鮮明な映像に、控え室は大いに盛り上がり、歓声に包まれました。

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   (卒業式の開始を待つ20期生)         (控え室での卒業式見学)

 卒業式は予定どおり10時の安倍晋三内閣総理大臣の臨場により始まり、学校長から留学生を含め503名の本科学生、66名の理工学・総合安全保障研究科卒業生一人ひとりに卒業証書が授与されました。
 学校長は式辞で、「本日はHCDとして昭和51年に防大を卒業された第20期生が参列されています。防大20期相当の私としては、本日は感慨深いものがあります。私たちの青春は冷戦の真只中であり、厳しい安全保障環境や自衛隊に対する社会の反応も厳しい中にあっても、皆さんは全国で日本の独立と平和を守り抜き、今日の平和と繁栄の礎を築かれました。最近、自衛隊が高い信頼度を得ているということは、戦後の民主主義体制の中で、防大の教育が正しかったことを証明しています。この信頼度を確実なものにしたのは東日本大震災でしたが、この際に自衛隊を現地で統括した君塚栄治東北方面総監はまさに防大20期生であり、天国から今日の良き日を見守っておられることでしょう。」と述べられました。
 そして、卒業生に対し、「防大生活の中で培った知識と品性を現実の世界で生かす瞬間が君たちを待っています。」と激励され、今後の奮闘と活躍を祈念されました。

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                  (卒業証書授与)

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    (式辞を述べる國分学校長)      (学校長に紹介され起立する20期生)

 自衛隊最高指揮官である安倍晋三内閣総理大臣も訓示の中でHCDについても言及され、「本日は、昭和51年に卒業されたOBの皆さんもお集まりです。皆さんがこの小原台で学んでいた頃、裁判所で自衛隊を憲法違反とする判決が出たことを覚えておられる方も多いかもしれません。当時、自衛隊に対する視線は厳しいものがありました。
 しかし、皆さんは、歯を食いしばり、昭和から平成へと時代が変わる中、厳しさを増す安全保障環境に立ち向かい、数々の困難な現場にあって、国民の命と平和な暮らしを守り抜いてくれました。
 大きな仕事を遂げ、ここ小原台に戻って来られた皆さんへ、心からの感謝と敬意を込めて、会場の皆さんとともに、大きな拍手を送りたいと思います。」と述べられ、安倍内閣総理大臣の拍手に合わせて会場の全員が20期生を祝福し、一同最大の誇りと感謝で感極まるとともに、HCD最大の盛り上がりとなりました。
 そして、卒業生に対し、「今や、自衛隊は、国民の9割から信頼度を勝ち得ています。先人たちがたゆまぬ努力によって築き上げてきたこの成果を受け継ぐ卒業生諸君は、静かな誇りを持ちながら、更なる高みを目指して、それぞれの自衛官人生を歩んでほしいと思います。」と熱く訓示されました。

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  (20期生を紹介する安倍総理大臣)    (敬礼して応える20期生)

 防衛学館の4つの教場に設置されたスクリーンで卒業式を見学した20期生及びご家族の皆様も、國分学校長及び安倍総理大臣のHCDへの言及、拍手の際には、感激の声が沸き起こりました。
 岩屋毅防衛大臣は訓示において、まず卒業生に対して「防大で養ったリーダーとしての土台を基礎とし、堂々たる幹部自衛官として大きく成長してください。」と激励され、「昨年末、防衛計画の大綱と中期防衛力整備計画を決定しました。現在の安全保障環境から、新たな領域における優位性の確保が死活的に重要となってきたことから、統合機動防衛力をさらに進化させ、多次元統合防衛力を構築することになります。これは新たな挑戦であり、私とともに安倍内閣総理大臣の下、国民の期待と信頼に応え得る防衛力を創り上げるため、全力を尽くして欲しいと思います。」と激励されました。
 また、「女子学生1期の東良子1海佐は、女性初の護衛隊司令として先月海賊対処水上部隊指揮官の任務を完遂しました。1期に続く女性自衛官の活躍は目覚ましく、連隊長、戦闘機パイロットも誕生しています。変革の先駆けたらんとする気概をもって職務の精励を願います。」と要望され、留学生に対しては、「貴国と日本との友好協力関係の架け橋になってもらいたいと思います。」と希望されました。そして、最後に、「常に己を磨き、人格を錬磨し、立派なリーダーになっていただきたい。」と激励されました。

 来賓祝辞では、川島裕前侍従長・元外務事務次官が、「以前は、武力は民主主義を脅かすものであり、防衛力と民主主義は反比例すると論ずる者もいた時代もありました。これは、先の戦争への悲劇的な道を歩んだという歴史的な体験に基づく反対論です。しかし、時間の経過によってこのような反対論は聞かれなくなりました。最近では、民主主義を脅かすものではないという考え方は十分に定着しています。このような時代となったのも、本日の卒業生の先輩の努力の積み重ねがあったからです。もし、このことに少しなりとも疑念が残っていたならば、犬養毅のひ孫である自分は、本日ここには来なかったと思います。」と述べられるとともに、天皇・皇后両陛下に随行して東日本大震災の被災地を訪れた際、両陛下は君塚総監による自衛隊の活動報告をとても熱心にお聞きになっていたご様子などが紹介され、「聞こえてくるのは人々を救うために駆け付ける自衛隊の足音です。」と自衛隊の活動を称賛され、崇高な職務に就こうとする卒業生の今後の活躍を期待されました。

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    (訓示を述べる岩屋防衛大臣)  祝辞を述べる川島前侍従長・元外務事務次官)

 卒業式は卒業生代表による答辞につづき、最後に卒業生全員による思いのこもった学生歌斉唱で閉式となりました。そして12時、安倍内閣総理大臣が見守る中、卒業生代表の「63期解散!」の指示により、恒例の「帽子投げ」が行われました。

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        (学生歌斉唱)               (帽子投げ)

 その後、記念講堂に陸・海・空それぞれの真新しい制服に着替えた卒業生が緊張した面持ちで待機する中、安倍内閣総理大臣が臨場し、12時30分に一般幹部候補生の任命宣誓式が始まりました。まず、山崎幸二陸上幕僚長、村川豊海上幕僚長、丸茂吉成航空幕僚長が陸上・海上・航空の各要員を陸・海・空曹長及び一般幹部候補生にそれぞれ任命しました。そして、幹部候補生全員で宣誓を行い、陸・海・空の各代表が安倍内閣総理大臣に宣誓書を手渡するとともに、握手を交わしました。この時、防衛学館のスクリーンに流れる映像を見ていた20期生には、自分たちが宣誓した当時には予想も出来なかった光景に、どよめきの声があがりました。

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   (宣誓を受ける安倍総理大臣)         (宣誓書を受領し候補生と握手)

 任命宣誓式終了後、陸上競技場において第3学年以下の在校生による観閲式が行われました。
 観閲式には、陸・海・空自衛隊の防衛大を卒業した先輩が操縦する6機種13機の航空機による観閲飛行も行われ、観閲式に花を添えました。
 20期生は陸上競技場の一角に設けられたHCD専用の席で観閲式、観閲飛行、観閲行進を見学し、整斉とした学生たちの姿に当時の自分を重ねるとともに、惜しみない拍手を送っていました。

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                    (観閲式)

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   (学生隊に拍手を送る20期生)         (岩屋防衛大臣による巡閲)

 その後、希望者は事前に示されていた4つのグループに分かれ、第1大隊から第4大隊の学生舎を見学しました。各学生舎では、指導官及び各学年の学生が小グループごとに研修を担当し、20期生やご家族からの質問にも親切に答えてくれていました。
 2日間の参加者は、20期生162名、ご家族79名、総勢241名であり、学生舎見学をもって20期生HCDのすべての行事は終了しました。

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      (観閲行進する学生隊)            (学生舎見学)

 最後に、20期生HCDの実施に向け、2年前から準備を進められた実行委員長以下実行委員の皆様の活動に対して心からの慰労と感謝を申し上げますとともに、20期生HCDの準備から実施に至るまで懇切丁寧にご支援いただきました防衛学教育学群長をはじめとする防衛大学校職員の皆様に心から感謝を申し上げます。
                       (同窓会本部事務局HCD担当28期陸 飯田 重喜)

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