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お知らせ

「偕行社の活動と今後」

2024.01.04

偕行社の紹介

 北斗句会の開催場所としてよく知られている偕行社ですが、陸のOB組織として理解している方が多いようです。が少し違うようです。同じような組織として海の水交会がありますが、双方とも成り立ちは戦前陸軍と海軍の将校等の親睦等のため組織されたのは同じなのですが、海の水交会は平成13年(2001年)には海自のOB組織の「桜美会」と合併、財団法人「水交会」として海自のOB組織となりました。しかし偕行社は戦後再興されてから、その会員は旧陸軍出身者に限られており会員の高齢化に伴う会員数の減少に伴い平成13年(2001年)に陸自幹部自衛官が正会員として認められるようになるという経緯があり若干の違いがあります。                                                      偕行社は、平成23年度から公益財団法人として、「戦没者及び自衛隊殉職者等の慰霊顕彰、安全保障等に関する研究と提言、自衛隊に対する必要な協力等の活動を実施してきましたが、わが国を取り巻く安全保障環境が厳しさを増してきていることから、令和4年度からは陸上自衛隊に対する支援を重視した活動を開始するようになりました。                                         一方、陸自のOB組織というものがこれまで無かったという事情もあり、令和4年(2022年)に、陸上自衛隊の発展に寄与することを目的とした「陸修会」という陸の幹部退官者の会が設立されました。                                            また、偕行社と陸修会は、相互に補完し合いながらその目的を達成できるとの認識のもと、令和4年6月に偕行社から陸修会に合同についての申し入れを行い、約1年間の協議を経て、令和5年10月に合意書が署名されました。                                                      現在、令和6年4月1日に合同後の名称「陸修偕行社」へ移行すべく、諸準備を行っているとのことです。            これまで陸自のOB組織が無かったことは不思議な感がありますが、今後の「陸修偕行社」に期待したいところです。                                                  北斗句会は今後とも偕行社にお世話になることと思います。そこで北斗句会の世話人石田さんにお願いして先日「偕行社」の関係者の方々にお会いする機会を作って頂きお話を伺うことができました。「偕行社の活動と今後」について御紹介したいと思います。

~「偕行社の活動と今後」~

偕行社は日本の公益財団法人で大日本帝国陸軍元将校・士官候補生・将校生徒・軍属高等官および陸上自衛隊・航空自衛隊元幹部の親睦組織である。 前身は戦前に帝国陸軍の将校准士官の親睦・互助・学術研究組織として設立された同名の「偕行社」(旧偕行社)で、戦後は旧陸軍将校・士官候補生(主に本科たる陸軍士官学校生徒と陸軍航空士官学校生徒)・将校生徒(主に陸軍予科士官学校生徒や陸軍幼年学校生徒)・軍属高等官(将校待遇の陸軍軍属たる文官)および、陸上自衛隊・航空自衛隊元幹部自衛官といったOB・OGの親睦・互助・学術研究組織として、会名をそのままに「偕行社」として運用されている。

元々が旧陸軍の組織であったため、戦後も正会員は上述の陸軍出身者に限られていたが会員の高齢化が進み、1992年(平成4年)に18,715人を数えた会員も物故による退会者が毎年500名を数える状況になり、2001年(平成13年)の評議会において規則が改定され、主として陸自元幹部自衛官の正会員資格が認められるようになった。

「公益財団法人偕行社」へ移行後、2021年(令和3年)4月における会員数は約4,500人(内:元幹部自衛官約3,500人)と減少しつつあり、令和3年8月、偕行社の年度決算の赤字が逐年増加し、「10年を出でずに偕行社の存続は難しい状況」となっていることから、状況改善のための合理化の一環として支出の多くの部分を占めている社屋の借り上げ費用を削減するために九段南・翠ビル4階から、市ヶ谷台の防衛省近くにある四谷坂町・VORT(ボルト)四谷坂町5階への事務所移転が行なわれ、また機関紙「偕行」も毎月発行から2か月に一回の発行とするなど対策を取っている。 令和5年1月、偕行社は陸修会(令和4年4月27日発足)と合同することに合意し、同年10月に合意書に署名、令和6年4月1日をもって「公益財団法人陸修偕行社」に移行する。

移行後は、陸上自衛隊の幹部退官者及びその趣旨に賛同する会員からなる組織として、幹部自衛官を通じての各種の支援・協力により、現職幹部自衛官と一体となって陸上自衛隊の発展に努めていくことになる。

移行後の「陸修偕行社」の活動については、これまでの合同協議において様々な分野について検討された事柄を新たな組織の中で実現して行くことを期待したい。

(参考)

*公益財団法人「偕行社」

公益財団法人偕行社は、安全保障等に関する調査・研究・提言及び普及、陸上自衛隊等に対する必要な協力、英霊の慰霊顕彰及び自衛隊殉職者の追悼等並びに地域社会活動に対する協力等を行い防衛基盤の強化拡充を図り、もってわが国の平和に関する国政の健全な運営の確保に寄与することを目的として活動をしています。

具体的な活動として

1 安全保障等に関する調査・研究・提言及び普及

2 陸上自衛隊に対する必要な協力

3 英霊の慰霊顕彰及び自衛隊殉職者の追悼、戦没者の遺骨収集並びに自衛隊殉職者遺族の援護

4 地域社会活動に対する協力及び国内外の友好団体との交流

5 集会施設等の運営

6 図書等及び物品の販売

7 会員の研鑽と親交

8 その他この法人の目的を達成するために必要な事業

を掲げています。

*「所在地」

〒160-0002

東京都新宿区四谷坂町12-22

VORT(ボルト)四谷坂町5階

偕行社へのアクセス.jpg      偕行社 東京.jpg

*「会名「偕行」の由来」:詩経秦風「無衣」の、「王于興師 修我甲兵 与子偕行」に由来する。「帝王が軍を発したならば、私は鎧と武器を整え、貴方と偕に戦いに行こう」、つまり「共に行く」の意である。

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