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お知らせ

「同期生紹介」(12)(陸)種村良平君~「コンピュータの世界で60年・地域社会の人材育成で40年」~

2023.09.16

防衛大学校卒の北斗会主力は卒業後自衛官の路を歩み、退官後は民間企業等で勤務しました。一方で卒業時に独自の道を選んだ人あるいは自衛隊を中途退官した人がいます。そして今日、傘寿を超えていずれも北斗会会員としてまとまっています。                                  (陸)種村良平君(応用物理、13班)は卒業後民間企業への道を選んでIT業界へ身を投じました。卒業後6年、1969年(昭和44年)にシステムコア(株)を資本金180万、従業員3名で設立しており、以後の経済界、教育界でのご活躍は、みなさんご存じのことと思います。この度は石田君の提案で種村君を紹介することができることになりました。種村君と同様な道を歩かれた柳田元一郎君に紹介役をお願いしました。

種村良平君のこと    (空)柳田 元一郎

小原台を巣立って60年余りが過ぎて、今でも現役で活躍しているのは、同年齢世代では、柳田君近影-2.jpg政治家、芸術家かオーナー経営者しか残っていません。これらの方々の特徴は、人一倍の健康体と豪運(強運),我慢強さ(しぶとさ)とアイデアセンスに恵まれています。 種村君もそんなお一人で、自分が中心になって育ててきた、東証1部上場の「株式会社コア」のオーナーで会長職を務めており、経済同友会理事(幹事)を始め、幾多の政府や業界の協議会の幹事や委員に任じられております。10年程前に心臓病の手術をしましたが、今では毎日元気に経営者として仕事と趣味(絵画、オーシャンフィッシングやゴルフ等)を両立させています。
種村君と初めて口をきいたのは、2年生になり陸海空の要員区分及び専攻区分を決定する時期に応用物理学科(13班)で、何処から来たのか(前の大隊と出身地等)をシェアした時です。出身地が千葉県の市川市だとの事で、自分も市川市生まれなので(父の郷里の足利市に疎開して育ちましたが)、親近感を持ちました。それ以来の付き合いです。その時、彼は、"応物は良く分からないが、夢があるから選んだ"と言っていたのを記憶しています。
種村君の人となりを学生時代に遡って紹介させて頂きます。私の彼に対する全般的な印象は「悪を好む善人」(悪そうなことでも善い心で行う)タイプです。記憶に強く残っているのは(1)アイデアマン、(2)人集めが上手い、(3)皆の幸せに熱心なことです。

(1)アイデアマン:(種村君の先取りアイデアでコアはIT業界で勝ち進んで来ました)
 ① 開校祭
 彼のアイデアで多くの売店を開かせて利益を上げたことは良く知られています。
 ② 麻雀(マージャン)
 短冊形の紙の麻雀片を持ち込み、応物班に流行らせたのは種村君だと確信しております。教場や、スキー訓練中の旅館や、プールサイドの収納小屋の中などで3年間もよく続いたものです。

(2)人集めが上手い
 ① 38会の結成
 卒業後は彼も私もそれぞれの理由で民間へ転出して、暫くしてから、誰とは無しに連絡し合うようになり、種村君のアイデアで民間に出た同級生(約15人)を中心に38会と言う会を創り、時々集まり情報交換をするようになりました。そして、種村君の会社が大きくなり上場するように成ったら、各人が縁故株式を保有出来るように毎月4000円ずつの積み立てを始めました。株式会社コアが2部上場になる前には、38会でお祝いをしましたが、種村君本人がその積立メンバーの一人なので、インサイダー取引の問題になるかも知れないと言うことになり、残念ながら、300万円を残して積み立て会を解散しました。
 ②グループ旅行
 さて、残った300万円を如何するかと言うことで、種村君の音頭で毎年15万円を補助金として旅行をすることになり、これまでに ●千葉鴨川を皮切りに、●(補助金を30万円に上げて)長野小布施と上高地、●伊勢志摩と伊勢神宮、●宮崎レイクサイドゴルフ(種村君所有)と湯布院や後藤君(陸、柔道部)のお墓参り、●京都嵐山トロッコ列車と川下り、●青森奥入瀬と十和田湖巡り、●北海道利尻と礼文島、●種村君の大型ボートで回る、横浜港発-横須賀-走水-三崎港&防衛大訪問、また、丹後半島と経ヶ岬レーダーサイトも訪問しました。●38会の最後のグループ旅行も2028年にリニア新幹線が開通したら、車両1両を借り切って、東京から名古屋まで行く種村案で、元テストパイロットだった中君(空、ヨット部)が幹事役に決まっています。

(3)皆の幸せに熱心 種村君は、対従業員の教育のみならず、地方の若い人達がますます進化するIT環境に適応して行けるようにと、コアの早い時期(40年前)から地方行政府と一緒になりコンピューター学院や医療関係の学校の設立に努めて参りました。現在までに9学校法人13校までに拡がっています。その他のIT関連や地方活性化の寄与も加わり、その功績が認められ2014年に藍綬褒章叙勲の栄誉を受けております。種村君は「知行合一」(学んだことは実践すべし)の精神は益々盛んになり、いつも経営者として会社と従業員の将来性に何が出来るかを、もう一歩、高い次元で考えているのが立派です。(最近でも従業員の奨学金返済問題やそのサポート等)
 
独立して小さな会社を立ち上げて,ここまで大きくコアを育て上げた種村君の苦難と努力は並大抵のものではありません。皆さんに種村君をもっと良く知ってもらうのには、とくに、「種村良平のIT企業成功哲学」(工藤美代子著)をお読み下さい。彼の人柄や見識と苦労の跡が良く理解出来ると思います。そして、彼は今でも「男子、三日会わずんば、刮目して見るべし」(日々脱皮&進化中)なんです!!

種村君と美那子夫人.jpg     コア本社ビル.jpg     藍綬褒章(平成26年)受章.jpg 


 「コンピュータの世界で60年・地域社会人材育成で40年」 

 

種村君近影.jpg

                                               

                   防大7期(陸)応用物理学科  

                     種村君署名.png

 コンピュータに魅力を感じ、技術者の道を選び60年。そして1973年にソフトウェア事業を中心とした現在のコアグループを結成して50年が経ちました。

会社はグループ企業12社、社員1500人以上が在籍する規模に成長し、東証プライム市場に上場しています。株に興味がある方は、証券コード「2359」で検索してみてください。

 公募増資をしない独立ベンチャー企業として、全国に拠点ネットワークを構築し、顧客本位のICTサービスを幅広い業種、業務へ提供してきました。近年はこれまで培ってきた技術やノウハウを基にICTサービスで社会課題を解決する高度な技術集団として、「未来社会ソリューション」、「産業技術ソリューション」、「顧客業務インテグレーション」の3本柱で新事業を展開しています。

コア本社第2ビル.jpg 九州カンパニー.jpg 関西カンパニー.jpg

東関東カンパニー.jpg 北海道カンパニー.jpg

また資格取得、全人教育を目的としてスタートしたコア学園グループの教育事業は、まもなく40年になろうとしています。帯広・秋田・新庄・古河・飯田・出雲・山口・唐津・都城と全国に9学校法人13校まで広がり、地域の発展に寄与しています。コンピュータ技術者の育成にとどまらず、時代のニーズに合わせた医療や介護福祉の国家資格を持つ人材を多く輩出しています。そしてこれからの日本の社会を考え、外国人教育や社会人の学び直しにも力を入れています。現在、生徒数は1,400名を超え、年々増加しています。約15,000人の卒業生がいますが、過去300人以上がコアグループに入社し、現在も70人以上が活躍しています。

コアR&Dセンター(川崎市)ー1.jpg 西日本e-R&Dセンター(山口市)ー1.jpg

 

古河テクノビジネス専門学校ー1.jpg 秋田コアビジネスカレッジ.jpg 都城リハビリテーション学院ー1.jpg

 

 そのほか、資産運用のベンチャーキャピタル、マリン関連事業・損害保険業・不動産仲介管理事業などを展開して約20年となります。さらに2006年に宮崎レイクサイドゴルフ倶楽部のオーナー・理事長に就任以来、宮崎県内オンリーワン・九州屈指のゴルフ場を目指し、委託ではなく自前の従業員で経営しています。ゴルフ場に隣接した観光農園ではコアグループのIT技術を活かした農業(苺栽培)を行っています。同期生に限りゴルフがお好きな方は事前にご連絡くだされば、特別会員料金で対応させていただきます。是非ご利用ください。

宮崎レイクサイドゴルフ場1ー1.jpg 宮崎レイクサイドゴルフ場2ー1.jpg

 

 振り返ればこの50年、時代の変化に合わせてコアグループも成長し、挑戦し続けてきました。2014年には藍綬褒章を賜り身に余る光栄でした。

さらにこれからの未来への挑戦として、5つキーワードを掲げます。

1.デジタル化... ①GX、DX、生成AI、IoT、量子技術(量子コンピュータ)

②サイバーセキュリティ

③マイナンバーカード

④デジタル田園都市国家構想、健康・医療

2. 環境... 脱炭素化、再生可能エネルギー、次世代太陽電池・蓄電池、水素、アンモニア

3. 地理空間(G空間)...海底空間、有人地帯上空、国産GPS、ドローン

4. 社会インフラ... 自動車(EV・自動運転)、空飛ぶクルマ、衣食住見直し スポーツ活性化、観光

5. 持続可能企業...ESG(環境・社会・ガバナンス)

     SDGs(貧困・格差・ジェンダー平等・エネルギー)への取り組み 

 これからは将来の絵を想像しながら、実現していく社会を楽しみたいと思います。

太陽光パネルー1.jpg 農場(イチゴハウス).jpg レイクサイドゴルフ場に隣接する農場.jpg

 

成長の過程の中でここまで来るまでに、防衛大学校の多くの先輩方、同期、後輩に力をお借りしましたが、特に同期の仲間たちは直接的、間接的に支援してくれました。

コアグループに直接参加し活躍された方々は、社外監査役 石田潔、広島の西日本シンクタンク社長 池田靖治、人事本部長 川瀬亮二、総務担当部長 秋山忠廣、相談役 北山正文、PCショップ経営の柳井一夫です。今でもゴルフ場経営のアドバイザーとして、矢野幸次郎がいます。

システム開発の技術指導や情報交換をしてくれた方、エネルギーを与えてくれた方もいます。荒谷紀邦、上野嘉夫、尾辻秀久、神原外志雄、古賀郁弘、後藤健介、菅沼治、高井仁、高森年、塚原重美、中一皓、平賀源太郎、三井田敦郎、水野彌一、光橋一紀、宮下光、八坂紘一郎、柳田元一郎、山本安正、吉岡誠、若狭佳夫。(五十音順、敬称略)

ここに挙げた方々以外にもたくさんの激励をいただき、ここまで支えてきてもらったことに心より感謝申し上げます。

及川正通のイラスト2ー1.jpg カジキ漁を楽しむ種村君.jpg 種村君の油絵(カジキ漁)).jpg

 

(注)「種村良平のIT企業成功哲学」(工藤美代子著)⇒北斗会ホームページ「北斗展示館」・種村良平君に関する著作(https://www.bodaidsk.com/community/7/event02.html#a3

   

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