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同窓生は今

第61期生に聞く(その2)

2018.01.18

            「幹部候補生学校入校前の後輩に伝えたいこと」顔写真 (池上候補生・陸).JPG

   陸上自衛隊幹部候補生学校
   第3候補生隊第2区隊 
   幹部候補生陸曹長  池上 好古

 現在、陸上自衛隊幹部候補生学校・第98期一般幹部候補生BU過程に入校中の防衛大学校本科第61期卒業生、池上好古候補生です。
 3月28日、期待と不安を胸に幹部候補生学校の門をくぐったあの日から早くも8ヶ月も過ぎ、部隊に配属
される日も少しずつ近くなってきました。幹部候補生学校での生活は、防衛大学校での生活と多くの点で異な
ります。小部隊指揮官として必要な知識及び技能に重点を置いており、日々学ぶことが部隊勤務に直結してい
ることが実感できます。実員指揮を重視した戦闘・戦技訓練に加え、戦術や戦史、防衛教養といった幹部とし
て必要な識能教育、伝統ある高良山登山走、藤山武装障害走等の体育訓練を行っており、それらを通じて幹部
自衛官として必要な資質を涵養することが求められています。今回小原台だよりに寄稿する機会を頂きました
ので、ここ幹部候補生学校で生活してきた中で後輩に伝えたいことをこの場をお借りしまして述べさせて頂き
ます。1点目は「将来の部下のために」という点に関して、2点目は「同期の絆」について、3点目は「失敗
を恐れないこと」についてです。
 我々は近い将来必ず部下を持ち、初級幹部として小部隊の指揮官になります。幹部候補生学校では初級幹部
としての職務を遂行するために必要な知識や技能を修得するためのカリキュラムが抜かりなく組まれていま
す。卒業時には必要な教育を一通り終えたことになります。しかし、それに安心していてはいけないのではな
いかと考えるようになりました。ここで大切な考え方こそが「将来の部下のために」ということです。これを
考えている者とそうでない者では差が生まれます。例えば戦術の課目に対して、部下のために多くを学ぼうと
心掛けて日頃から教官に質問をしてきた者と試験の対策のみを行ったものでは卒業時に埋め難い差があるので
す。体育訓練から日常起居まで全てにこの考え方が適応できます。部下は上官を選べないという言葉もあるよ
うに、卒業すれば否応なしに部下を持つことになります。その将来の部下のために少しでも多く学び、体力を
つけ、資質を涵養しようと考えることが私の向上心に繋がりました。部隊での経験がない我々BU課程にとっ
て卒業までにここまで出来れば充分小隊長が出来るという基準はありません。10ヶ月間という期間を有意義
に使い将来の部下のために成長を求め続ける心が必要です。
 2点目は「同期の絆」に関してです。過酷な訓練や厳しい生活の中で支えとなり、励ましてくれるのは同期
です。私はここでの教育の中で一人の力の無力さと同期と協力すれば大きなことを成し遂げられることを学び
ました。尊敬すべき同期も数多くいます。時には意見の違いでぶつかることもありますが、同期と共に過ごす
ことで自分を見つめ直すことも出来ます。自分が苦しいときでも周りの同期のために行動できる人は信頼され
ます。同期の絆は卒業したあとも弱まることなく続く強固な絆です。是非、同期の重要性に自分で気付き大切
にしてほしいと思います。さらに幹部候補生学校では、防衛大学校からの同期に加え、一般大学卒業のU課程
と共に教育を受けます。彼らは防衛大学校では経験できないような社会経験を積んでおり交流の中で多くのこ
とを学ぶことができます。さらに課程は違いますがI課程、MD課程、N課程も同じ時期に学ぶ紛れもない同
期です。経験や立場の違う同期との交流は、自身の視野を幅広いものにしてくれます。
 3点目は「失敗を恐れないこと」です。私は入校祝賀会食の際に失敗を恐れずに失敗から多くを学ぶ心づも
りで生活したいと抱負を述べました。それは今でも心掛けていることであり、心の支えたるものです。候補生
の間はどれだけ失敗しても構いません。失敗を反省し部隊勤務に生かせれば、その失敗は意味のあるものにな
ります。失敗すること=恥ずかしいことだと考えず、「失敗してもいいや」と楽観しつつも、与えられた課題
に試行錯誤しながら取り組むことで、本物の経験になるのだと実感しました。誰もしたことのない小隊長動作
をする時、戦術の授業で発表する時など是非自分から手を挙げて失敗してみて下さい。その姿勢が大切です。
 幹部候補生学校での生活も残すところあと1ヶ月程になりました。小原台だよりに寄稿させて頂いたこの機
会にまた自分自身の生活態度を見つめ直し、卒業までの期間を有意義なものにしようと思いました。私の経験
が少しでもお役に立てれば幸いです。

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