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同窓生は今

第60期生に聞く(その3)

2017.01.17

題名: 部隊での活躍を前に、新進気鋭の候補生の意気込み

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 幹部候補生海曹長  山本 玲

               

 防大60期卒業式、4年間の思い出が詰まった帽子を投げ上げ、母なる小原台の地を後にしてから半年が過ぎました。江田島の海上自衛隊幹部候補生学校(以下 海候校)に着任後、短艇競技、8マイル遠泳、野外戦闘訓練等の行事を終え、11月には日本三景宮島にある世界遺産の弥山を駆け上がる弥山登山競技が待っています。帝国海軍から続く伝統あるここ江田島の地で、我々防大60期生は、幹部自衛官として求められる必要な知識や技能、精神力の習得のため、勉学に励み日々鍛錬を続けております。生活も当然のことながら海上自衛隊式であるため、陸上自衛隊をベースとしていた防大の生活が懐かしく思われることもあります。
 ここ海候校には防大や一般大を卒業した一般幹部候補生課程の他、部内の海曹から試験により選抜された部内課程、航空学生として入隊し部隊経験を経て入校した飛行幹部候補生課程、特殊分野での専門技能を以て採用される公募幹部課程、防衛医科大学等出身の医科歯科課程、そして部隊の中核として活躍している海曹長から選抜される幹部予定者課程と様々な経験を持つ自衛官が起居を共にしています。また、各課程が同じ環境で教育を受けるというのも海候校の特色の一つです。年齢や経験は異なりますが、海候校では同期として見なされ、お互いに協力することが求められます。特に、幹部予定者課程の諸先輩が息子のような年齢の私たちと変わらぬ教務や訓練を受け、自己の限界に挑戦している姿を目の当たりにし、若い私たちも負けていられないと奮起しております。当初、経験豊富な先輩自衛官にどのように接するべきか戸惑いましたが、同じ難題に取り組み助け合うことで気持ちが通じ合い、同じ自衛官としてフィールドに立てた気がします。部隊で再会した時には、成長した私たちを見てもらいたいと切に思います。
 現在の国際情勢を鑑みますと、我々海上自衛隊幹部候補生は部隊配属と同時に実任務に就くという状況が容易に想像できます。昨今、北朝鮮の弾道ミサイルの開発が急速に進み、発射実験も頻繁に繰り返されています。また、東シナ海における中国艦船とのにらみ合いは緊張の一途をたどっています。さらに、日本国内でも安保法制が改正され、自衛隊の活躍の場も広くなることが予想されます。このような国内外の情勢を踏まえると、求められる若手幹部自衛官像が自ずと見えてきます。日本国の独立と平和・安全を守るための一員として、国内法や国際法等の知識は必須条件です。また、苛酷な状況に置かれても冷静で正しい情勢判断を迅速に行うための判断力・決断力の会得も必要とされます。海候校では多くの規律と時間的制限の中での行動が求められていますが、それらの行為一つ一つに当然意味があります。我々はその意味を確認しながら、一年間修養に励み知識技能を習得し、部隊配属になると同時に、多くの部下の命を預かる幹部自衛官として独り立ちしなければなりません。任務に対する不安や重圧も感じますが、自己の役割を確実に全うできるよう、ここ江田島で日々精進しています。
 最後に防大在学中の話をさせていただきますと、マスコミを賑わせる事案が生起し、今までの防大の伝統や慣習の見直しを行いました。今日まで当然のように行われていた学生間指導要領を見つめなおし、さらに進歩した防大を築き上げることを目的としたもので、指導教官、職員の方々、学生が一丸となり「一歩先へ」を学生隊年間方針とし、防大の着実な一歩前進を目指しました。悩み考え、答えを導く過程の中で、一人では答えを導くことができなかったと思う案件も数多くありました。皆が同じ方向へベクトルを向け、伝統ある防衛大学校を良くしようという気持ちで精一杯頑張ることで乗り越えることができました。海上自衛隊の一員としても、若い私たちだから持ち得るエネルギーを最大限発揮できればと思っています。
 

防大生の皆さんへ
 現在、防大は学生間指導をはじめとして改革の時に立っていると思います。この改革の時を楽しんでください。改革することは非常にリスクの伴う挑戦的なことではありますが、失敗のリスクを考えずに果敢に挑戦できるのは防大在学中しかありません。防大で体得した実行力は将来大きな力になると実感しています。多くの偉大な先輩方が卒業された防大をしっかりと支えてください。
 また、人の繋がりを大切にしてください。防大の同期、先輩後輩の関係は今後もずっと続く強いものだと思います。そのような絆は将来、難題に突き当たったときに、それを解決する大きな力を与えてくれるものと強く信じるからです。
 これからも身体に気を付け、勉学、訓練、校友会に励んでください。また、部隊で会えるのを楽しみにしています。

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    【短艇競技】           【弥山登山競技】        【野外戦闘訓練】

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