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| 防衛大学校同窓会会長 斎藤 隆 (さいとう たかし 14期・海上) |
| 激動の年が去り、また新たな年がやってきました。改めまして新年明けまして、おめでとうございます。同窓会会員の皆様も新たな年を平穏に迎えられているものと思います。昨年は防大同窓会創立50周年記念行事を3月に企画しましたが、大震災の直後でもあり取りやめることとなりました。皆様方には代議員会において直接ご挨拶もできずに失礼をしております。 顧みますと、第一期生が本校に入校以来、すでに59年の歳月が流れ、昭和36年に結成された同窓会も本年で51年を迎え、同窓生は、すでに2万3千名余りに及んでいます。ほぼ半数の同窓生は、既に国防の第一線を退いてはおりますが、国を思う志は、いささかも変わることなく、社会の様々な分野で活躍をしております。また現役の同窓生は、陸海空自衛隊あるいは各国軍の中核となって国内はもとより、広く世界各地において活躍をしています。特に昨年三月十一日発生した東日本大震災において、陸海空自衛隊は初の本格的統合任務部隊を編成し、被災者の捜索・救助、瓦礫の撤去、被災者の生活支援そして原発災害対処を行ってきました。また米軍との共同作戦による救援活動も整斉と実施し、国民の「最後の砦」として持てる力を最大限に発揮しました。陸海空自衛隊そして統合任務部隊が今回の未曾有の災害にその能力を遺憾なく発揮できたのも、小原台で同じ釜の飯を食った各級指揮官・幕僚の存在があったことは云うまでもありません。さて今回何人か被災された同窓生もおられましたが、大きな被災者が出なかったことは不幸中の幸いでもありました。 紙面に限りがありますが、同窓会の活動状況の一部を紹介させていただきたいと思います。 春には防大2学年のカッター競技の応援に行ってきました。女性クルーの体力差を時間差に換算するなど、色々工夫をして競技を実施していました。表彰式には同窓会からのメダルを贈呈してきましたが、学生はメダルが同窓会から贈られているという認識も薄いようで、しっかりアピールしてきたところでもあります。 6月に毎年防大協力会が実施しています、留学生と横須賀市民とのバーべキューに参加させていただきました。現在語学研修中の留学生を含め80名近くの留学生が参加しました。その目の輝きをみて青雲の志を持った若者に圧倒される思いでもありました。 夏には千歳の第二航空団に三学年夏季訓練の激励に行きました。航空要員の部隊実習とはどのようなものか興味が非常にありましたが、隊員一人一人の中に解けこんでなかなかいい実習をやっているなと感じました。同窓会から学生個人にとっては微々たる金額ですが、気持として3学年全員に夏季訓練激励金を渡しています。 夏から秋にかけて、同窓会のゴルフ、囲碁、テニス大会が実施されました。一桁クラスの大先輩の体力、気力、頭脳にただただ感服した次第でもあります。 11月には顕彰碑顕花式、開校記念祭に参列してきました。一期生から49の期生会代表者が今年新たに祀られた1柱に合わせて92柱の御霊への顕花、翌日はすばらしい秋空のもと展開された観閲式、棒倒しを堪能しました。棒倒しは人気が高く陸上競技場にあふれるような観客の中、若者の肉体がぶつかる様は圧巻でした。自衛隊を退官したOBとしていろいろな事を口で言うことはできますが、今の私にやれといわれても不可能であります。まさに老兵は消え去るのみという一抹の寂しさを感じた一日でもありました。また卒業後20年を経た35期生のHVD(Home Visit Day)が開催され多くの家族も参加され盛大に実施されていました。 さて目を外に転じますと、周辺の安全保障環境は冷戦後最大の変革期に突入しつつあるように見えます。瀬戸際外交を継続する北朝鮮、急速に台頭する中国とどのように向き合っていくのか、そして復活しつつあるロシア。まさに国益をそこねずバランス感覚が要求される時代であります。また戦後の呪縛から脱しきれずにあえいでいる様は、黒船、終戦、そして三度目の開国を決断する時期に来ているような気もしてなりません。 このような厳しい国内外情勢を受け、国家の最後の砦として自衛隊の基本的責務は益々重要になってきていると思います。同時にその中核たる同窓生の果たすべき役割は益々増大し、まさに小原台教育の真価が問われていると言っても過言ではありません。 来年は開校60年を迎えます。この節目に同窓会として現在学校側と相談しつつ、槙校長の肖像画等の寄贈を検討しているところでもあります。また、このようなときだからこそ各種母校支援も可能な限り充実したいとも思っています。 今ここに改めて、一層の同窓会の充実と発展に尽力することを会員の皆様にお誓い申し上げますとともに、世界各地で戦災、災害の遭われた皆様の安寧を祈念しつつ、今年こそ平穏な一年であることを切に祈って新年のご挨拶とさせていただきます。 |
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